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重症コロナを語る 〜パンデミックに強い、まち創り〜講演会のお知らせ

平成14年卒の小倉崇以です。現在、栃木県救命救急センター 所長/済生会宇都宮病院 救急・集中治療科 主任診療科長を拝命しております。この度、栃木県薬剤師会主催で下記の講演会をさせていただきます。

『 重症コロナを語る〜パンデミックに強い、まち創り〜 』
  6月15 日 (木) 19:00-20:30
  ライトキューブ宇都宮+ZOOM併用
   事前登録制 6月12日17:00まで

講演内容としては、コロナを戦って見えた栃木県における医療の課題を、県民の皆様と共有することを主眼としております。医療従事者以外の宇都宮高校の同窓生にも広く参加していただけないでしょうか。

栃木県の医療提供体制は極めて脆弱である。関東で高度救命救急センターを設置していないのは、栃木県だけであり、救急医療を提供すべき公的医療機関も県内たった13施設しか設置できていない(設置数全国最下位)。重症対応部門の代名詞とも言えるICUに着目すると、全国平均と比較して県内ICUベッドは40床不足しており、重症患者を受け止める基盤に不備があるとわかる。このような脆弱な医療基盤のもとで栃木県は新型コロナウイルスの襲来を受けたわけであるが、そのパンデミック下では、重症コロナも、一般救急患者も、複数の重症患者が県外に出され、死亡した。ポストコロナにおいては、その経験を風化させず、パンデミックに耐えうるまち創りへと繋げてゆかなければならない。